2010/10/25

あずまきよひこ「あずまんが大王」- 心の中にひそむ≪触手≫

あずまきよひこ「あずまんが大王」第3巻 
参考リンク:Wikipedia「あずまんが大王」

説明の必要性を感じないがこれは、高校生の女の子らが演じる、いしいひさいち「ののちゃん」的なファミリー4コマ系の作品。月刊コミック電撃大王に、1999~2002年に掲載。

少年誌(青年誌)のまんがなのに、ヒーローらしき男子がいなくて女子ばかり活躍するという方向性が、近ごろ目につくが。多少なりともギャグっぽい作品については、これがその先駆けというか、大きな影響源かと見れる。アフタヌーンの稲留正義「プリティー・ヨーガ」(1997)の方が先行しているが、あまり影響のあった感じがしないので。

さいしょ筆者は人々の評判を聞いて、この「あずまんが大王」を女子高のお話かと思って、読んだら共学高だったのでびっくりした。いるくせに、不自然にも、男子らの活躍する局面がまったくない。そしてそうした方向性の意味するところについては、いままでのいろいろな記事で見たとおり。
で、今作については、まれに出てくる不条理っぽいギャグがよいと思う(やたら噛む猫, ちよの父, etc)。ひとつ、筆者の心に残ったネタをご紹介しとく(第3巻, p.105)。

いつもムダにテンションだけ高くてズボラな≪とも≫が、≪大阪(アダ名)≫から借りていたMDを、『持ってくるの忘れた』と言う。すると異様なまでにおっとりした女の子の大阪は、『ええよー 私は心が広いから 許したるでー』とさわやかに言う。
で、続けて…。

【大阪】 海のように 広い心ー 具体的に言えば 瀬戸内海くらい
【とも】 ビミョーに狭いな
【大阪】 でもタコとかも 住んでるねん
【とも】 やな心だな…

大阪の見るところだと瀬戸内海はりっぱに広く、そしてタコは美味かつカワイイ(!?)のかも知れない。…しかし、ともの方はそのようには見ていない。
そして、これに対して筆者が感じたのは。大阪のような汚れないっぽい少女の心の中にさえも、どん欲な触手の化け物が住んでるのだとしたら、当方らにおいては何らむりもないな…ということだった。

0 件のコメント:

コメントを投稿